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ROHの《ラ・ボエーム》 -- アレンの“ふさふさ”マルチェッロ [アレンの録音・映像鑑賞記]

ROHラ・ボエーム ブログ仲間の皆さんがゾクゾクとロンドンから帰国されています。今年はロンドンへ行く方が多いですね。

 いいナ~なんて、久しぶりにRoyal Opera Houseのサイトを訪れてみましたところ、フムフム、10月は《ラ・ボエーム》なんてやるんですね。今シーズンのROHのラインナップはどうも地味ですから、ドンジョとか、ボエームとかの人気演目も間に挟んでおかないとね。

 配役もなかなかイイ感じよ。

 ロドルフォは韓国人の Wookyung Kimね。彼は昨年の《リゴレット》で観たことがあります。声はなかなか良いし、見た目は、はるか天井桟敷の席からでもちゃんと笑えました。ウム、ロドルフォの見た目が笑えるというのは、個人的にツボです。ハイ。

 そしてバリトン贔屓には気になるマルチェッロは、クリストファー・マルトマンなり~。そう、2月の《魔笛》パパゲーノ@Bキャストの彼です。これがなかなかよかった+アレンが演出した(*゚Д゚)ドンジョでタイトル・ロールを演じたという勇者っぷりを買って、ワタシが目をつけているバリトンですよ!

 ショナールは……知らない人だわ(爆)

 んで、コッリーネは……ほほう、ウチのブログのゲストであるところのアレクサンドル・ヴィノグラードフ@ヴィブラート震度6の君じゃありませんか。
 ワタシの記憶が正しければ、彼は去年もROHの《ラ・ボエーム》でコッリーネを歌ったはず。劇場デビューだったっけ? 瑞々しいコッリーネ(バスだけに、なかなか見られませんね~)で好評を博したのがまだ記憶に新しいです。

 飽きた、飽きた、とさんざん言っておりますけれども、こういうキャストなら観てみたいです。ああこれを新国でやってくれたらなぁ。平日であっても半休とって、S席被りつきで鑑賞するんですけどねぇ。

美少年ヴィノ だって、コレよ?

 この美少年がコッリーネよ?

 コッリーネっつったら、本の虫で、床屋なんかに行ったことのない髪ボーボー髭ボーボーの熊男で、たぶん風呂にも入っていない不精者。女のコにも(さほど)興味も持っていなさそうな、絶対に絶対にモテない系のオヤジ臭いキャラなのよ?

 ヴィノ君を取り上げる時には必ず引き合いに出しちゃう、


↓↓コチラのお方↓↓ ボリス


 ええと、わが愛しのボリス・クリストフ様みたいな、むくつけき中年のオッサンこそが歌うべき役なんじゃないかと思うんですけどね。いや、イメージよ、イメージが……;;;

 でも考えてみたら、主要4人のキャラはみな青春真っ只中な若者なわけで、まぁそれをメタボなオッサン歌手がやるから面白いわけだけど、リアルに若々しくてカッコイイ旬の歌手が歌ってくれる美しい舞台というのもたまには見てみたいと思います。マルトマンだってカツラを着ければ美青年。ええワタシだって、一応、人並みの美意識は持ち合わせているんですってば!

 ちなみに、伝説の名バス歌手、ボリス・クリストフ様のデビューは、この《ラ・ボエーム》のコッリーネだったそうです。4幕の外套のアリアでは拍手が鳴り止まなかったとか。  現代なら「是非ともオペラ・シェアで…!!」とジタバタするところですが、大昔の歌手ですからそんな至福は望むべくもありません。ボリスの盛大なヴィブラートを耳に焼付け、妄想する以外に鑑賞する方法はないんですよね。残念です。


 ……と、ここまでが前振りね(←おい)。

 このROH《ラ・ボエーム》、美しい演出で有名なんですが、息の長~い長~いプロダクションでして、もう20年は続いていますでしょうか。

niisan.jpg なにしろウチの三大じーちゃんバリトンの一人であるところのトーマス・アレンが、まだ兄さんだった時代にこの同じプロダクションでマルチェッロを歌っていたことがあるくらいです。

 その時(1982年)の映像がDVD化されていますが、ミミが可憐なコトルバスってのもあって、なにげに売れ筋なようですね。ついこないだも、小学館の魅惑のオペラシリーズにて選ばれたりして、ファンとしてもけっこう鼻高々であります。(いや~、もう一つが例のドンジョだしねぇ~。アレだけだったらいたたまれないですよ。ホント)

 というわけで、おっそろしく長い前振りでごめんなさい。これからたっぷりと、昔はカッコよかった"ふさふさ"な兄さんを、ご披露してさしあげるわね♪

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L.A.Operaの《ジャンニ・スキッキ》 -- 二人のアレンのインタビュー [アレンのジャンニ・スキッキ(08年9月L.A.)]

 ※9/28 酔狂にもトーマス・アレンのインタビュー全訳を試みております。こちら

 L.A.Operaの《三部作》。初日の舞台のスタートは日本時間の本日正午でした。

 そのうち三つ目の《ジャンニ・スキッキ》が、映画監督のウッディ・アレンのオペラ演出デビューということで、かなり以前から話題になっていましたから、レビューや批評はこれからたくさん見られるものと期待しています。

 今日はファンの私もドキドキでしたが、演出デビューとロール・デビューの二人の“アレンじーちゃん”は、それぞれどんな心持ちでいらしたんでしょうねぇ。

woddyallen2.jpg 既にあちこちのニュースで紹介されていますが、ウッディのほうは「どーしてボクちゃんがこんな目に……・゚・(つД`)・゚・」ってな、映画でのキャラそのまんまな心境だったようです。

 Hollywood Outbreakで、そんなウッディのインタビューを音声で聞けます。

 以下、テキトーな意訳ですみませんが、
「ボクちゃんはね、オペラなんて全~然やりたくなかったんよ。生の舞台の演出なんて、自分の1幕モノの作品以外やったことないんよ。でもドミンゴが『やれやれ』ってうるさいもんだから。三部作の中の、1時間程度の小品だから。アイーダみたいに大編成のコーラスとか像さんとか、無いからって。で、3年後の話だってゆーからさ、『その頃にはオイラ、死んでるや』って思って、Yesって言っちゃった。なのにボクちゃん、死なないやん(*゚Д゚)」

 な~んて言って、周囲を笑わせたりして。やっぱりこの人、おもしろいねぇ。

 ウッディのプリチーな画像をクリックすると上記のページに飛びますので、ご興味のある方は。「Click here to watch/listen to the media file」をクリックして、最後まで聞いてみて下さい。3分程度の長さです。

 はたして、ウッディの恐れるように、観客の「ブー」はあったんでしょうか。

allen2.jpg もう一人のじーちゃん、トーマス・アレンのインタビューは、L.A.オペラのBehind the Curtain Podcast Seriesで聞けます。(画像をクリックすると該当記事に飛びます)

 またもやテキトーな意訳ですみませんが、
「人生、何が起こるかわかんないね~。さすがのオレ様もそろそろ隠居して絵でも描こーか日曜大工でもやろーか考えたりしてたのに、こういうことになって、また歌うことを楽しんでいるわけだから、我ながら驚いてんだよね~」と、出だしからハイテンションな早口でまくしたてております。
 ただいま段階的に翻訳中。(続きを読む)以下に掲載します。

 このテンションで幼少時代の音楽的バックグラウンドやら、声変わり時代の思い出やら、ジャンニ・スキッキの役作りの方法やら、もちろん「Mr.Allen」ことウッディとの仕事の様子やら、延々と20分近くも喋りまくるのですが、特に中盤で「プッチーニはコメディの天才」とか何とか言い出すところがまさにトーマスじーちゃんらしくてウケました。

「喜劇は悲劇の中から自然に発生する」ってなことを言いたいらしいのですが(たぶん)、引き合いに出すのが《ドン・ジョヴァンニ》。この人、何かってーとすぐに「ドンジョ」「ドンジョ」なんですよね(笑) ホント、ドンジョ歌いだったこと、誇りに思っているんでしょうね(*´∨`)

 さらに、このインタビューで嬉しいのは、頭と尻尾のところでトーマスじーちゃんのジャンニ・スキッキ歌唱がちょっぴり聴けるってところです。

「どーよ、オレ様の声? 似てただろーがっ!?」 「ヴぃっとーりあー!!」♪のシーンですね。

 インタビューがアップされたのが9/4付ですので、リハーサルの音源だと思いますが、「ええ~っ!? これがアレンの声っ!?」って、かなり驚いてしまった私です。いや、アレンの声に違いないのですが、こんなにオッサン臭い声音は初めて。やればできる子なのねぇ~(*゚Д゚) 

 なんだかホント、ジャンニ・スキッキらしく聞こえるわ~:*:・( ̄∀ ̄)・:*:

 L.A.オペラの公演は、ラジオの生放送とかは無いようですけど(←あったんだっつーの!!・゚・(つД`)・゚・ 9/8追記)、シーズンが終わってからたまに放送してくれてるらしいので、是非ともこの《ジャンニ・スキッキ》を聴きたいものです。いや、音だけではなくて、映像も残してくれたらこの上ない幸せなんですけどねー。

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好評ですね♪ -- “衝撃”の、《ジャンニ・スキッキ》演出詳細 [アレンのジャンニ・スキッキ(08年9月L.A.)]

※9/21演出詳細を追記しました。

allen-gianni3.jpg ウッディ・アレンの演出、だいぶ好評のようでして、次々と(似たような)レビューが出てます。「オペラ界の新星」とまで褒めちぎっている記事もありました。とにもかくにも、よかったです。

 それにしても、《ジャンニ・スキッキ》の単独ではなく、一応《三部作》上演でありますのに、《外套》と《修道女アンジェリカ》の二作品はそれほど注目されず、終始「ウッディが」「ウッディが」という記事も多いです。

 ウチのブログで応援しているじーちゃんだって、一応“デビュー”なんですが、そっちのほうは完全にスルーされていますぜw 確かに、直前のインタビューでも話題になっていましたが、芸達者なトーマス・アレンが、スキッキみたいなオイシイ役を歌ったことが無かったなんて、ちょっと意外ではあります。

 何よりもまぁ、ウッディ・アレンは超有名人ですから、多くのレビューは映画ファンや一般向けに書かれたもので、トーマスのほうは「知らん!!」って人も多いだろうからなぁ。トーマス・アレンについて言及する際、わざわざ「(ウッディの)親戚ではない」とか、「もう一人のアレン」とかの枕詞をつけている記事もあってウケました。

 で、そんなウッディ版《ジャンニ・スキッキ》の詳細。

 写真からもわかる通り、現代読み替えですね。「舞台をナポリに移し替えた?」との説もありましたが、Los Angeles Timesでは"Updated to Florence in the 1960s"だそうですので(注1.)、リヌッチョの歌う「フィレンツェは花咲く木のように」との齟齬は無い、ということで良いでしょう。でなきゃ困りますもんねぇ。

注1.9/21追記。レビューによっては40年代だったり20年代だったり、説がまちまち。舞台もフィレンツェ説やナポリ説が飛び交っており、要は「昔のイタリアっぽい感じ」を出したかっただけなのかもしれません)

 アレン扮するジャンニ・スキッキはマフィアのボス。オールバックに小洒落た口ひげ、ピンストライプのダブルスーツと、ベタベタな扮装がそれだけでも面白いんですが、スキッキって「口を割ったら、おまーら、片手を切断するゾ」と親戚連中を脅しますんで、マフィアという設定もけっこう説得力がありますね。
(小指を詰めるっつー、ジャパニーズ・マフィアに通じるものが……w)

200809ジャンニ3.jpg どうやらウッディの演出コンセプトは、古いイタリアン・コメディやマフィア映画へのオマージュ的なものなんだそうです。例えばリヌッチョの扮装は、マルチェロ・マストロヤンニのなんたらっつう映画からインスパイアされたとか何とか。その映画を知らないので「そうですか」としか言えないのですが、ウッディなら確かに、そういうこともするかもしれません。

 ゴチャゴチャした舞台セットの中にも、いろんなお遊びが詰め込まれていそうですね。コリャますます見てみたいです。

 ※9/21追記
 その他、ネットで拾った演出のディテールは以下の通り。(ソース:4KNBC.COM The (Neurotic) New Face Of Opera: Woody Allen

 Santo Loquastoによる舞台セットは背景にフィレンツェ大聖堂があり(※写真では確認できませんが…。by諸書別館)、色彩は(舞台に吊るされている洗濯物にいたるまで)黒・白・グレーで統一。色があるのは歌手の顔色と黄色いランプの灯火くらい。
 ゲラルディーノ坊や(サージュ・ライアン、9歳)は、このドタバタ・コメディの要の一人。オトナたちに「ナイフで遊ばないように」叱られたり、ビールをこっそり飲もうとしたり、ユーモラスな演技で観客を魅了。
 屋敷のあるじ、ブォーゾ・ドナーティ翁はたった今亡くなったばかりで、親戚連中はブォーゾの遺言状を探そうとやっきになっている。ベッドの下、遺体の下、はては遺体のナイトキャップの中まで調べまくり、ようやっと遺言状が出てきたのは何と、パスタのビンの中。



 そして、ここから先はちょっとネタバレなので、これからL.A.にこの舞台を観に行く方はお読みにならないほうがいいかもしれませんが――

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《マクベス》@METライブビューイング [オペラ録音・映像鑑賞記]

Macbeth070820s.jpg 着物仲間と行って来たMETライブビューイング《マクベス》の感想です。

 アレンもグロ様もさんざんお世話になっているにもかかわらず、私METって何故かあんまり好きじゃないんです。まぁヴェルディだし、マリア・グレギーナだしってコトで、この演目を選びました。

 タイトル・ロールは当初のラード・アタネッリからジェリコ・ルチッチに変更された形跡アリ。こちとら、ついこないだ新国でアタネッリを聴いて「ほほう…♪」ってなったばかり。一方のルチッチは未体験。このあたりが心配といえば心配でした。

 私もこー見えて、ヴェルディ・バリトンにはうるさいのです。生意気でショ(笑) しかもつい一週間前には、ウチのブログの“三大じーちゃん”の一人であるところのピーター・グロソップを亡くしたばかり。そうでなくても《マクベス》はグロ様の声がスタンダードになっていますから、もう誰のマクベスを聴いても「フンっ…」てなるに決まっているじゃないですか。

 そして案の定、ルチッチの歌唱はビミョーでした。本調子じゃなかったんだと思いますが、声が軽いし、ちっとも前に響いてこない。後半、たまに「ん? 今のはナカナカ…?」なんて思わされる瞬間もありましたが、乗り切れなかった感じです。

 ヴェルディ・バリトンを聴く楽しみは、「声」と「テンションの高さ」にアリ。改めて、グロ様の偉大さを再確認させられた次第です。(まぁグロ様は“声”と“テンション”だけの歌手なんでして、それ以外は至極平々凡々なのは認めマス。ハイ…;;;)

 一方のマクベス夫人、マリア・グレギーナには、始終魅了されっぱなしでした。彼女のマクベス夫人を観られただけでも、わざわざ東劇に足を運んだ甲斐があったと言うもの。

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タグ:マクベス MET

聴きました!! --観客大ウケの《ジャンニ・スキッキ》@L.A.Opera [アレンのジャンニ・スキッキ(08年9月L.A.)]

※お楽しみリンク、修正しました。9/16。
200809ジャンニ2.jpg 「アンタ、喪中だろ?」と突っ込まれそうですが(^^;
 keyakiさんのご好意によりClassical KUSC(91.5FM)で放送された《ジャンニ・スキッキ》の音源をめでたく聴くことができましたヽ(´ー`)ノ ああ素晴らしきかな、ワールドワイドなオペラ互助組合。

 ネットで拾い集めた評判も「なるほど」と頷けるほど、ハイテンションで笑いに満ちた舞台のようです。(演出詳細はこちらの記事にまとめています

 のっけからヤラカシてくれたウッディ・アレン。前奏が始まる前に、いきなりノスタルジックなバンドの音『フニクリ・フニクラ』の一節が……!!(*゚Д゚)
「舞台をフィレンツェからナポリに移した」というのは、コレだったんですね。というのは、「フニクリ・フニクラ」ってナポリ語の歌だからなんです。

 既にここからお客さん大ウケ。おそらく、「大昔の白黒映画のように、スクリーンにクレジットを映写」したのはこの部分であろうと思われます。「くだらない言葉遊び」との評もありますが、爆笑に混じって奇声や口笛の音まで入っていますし(さすがはアメリカ!)、掴みは上々といったところですね。

 ジェイムズ・コンロンの指揮も軽妙でコメディらしい。我が愛聴盤のサンティーニの指揮がちょっと仰々しいからでしょうか。指揮が演奏全体をぐいぐい引っ張っているような印象があるんですけれども、コンロンのはオケが実にタイミングよく、チョイチョイと後押ししている感じがします。テンポが良くて、サクサク進む。
「アラ、この曲って、なんだかウッディにぴったり」なんて思ってしまいました。

 それにしても、本当に笑い声が頻繁に入ること。それも歌の合間に起こることが多いですから、歌唱でなく演出に反応しているんでしょう。「人物の動きがせわしすぎる」なんて声もあるくらいですから、ブオーゾ翁の親戚連中の一人ひとりのキャラを立てて、面白いことをさせているんだと思います。も~う、ますます映像を見たいじゃないの!!!!

 リヌッチョ役のSaimir Pirguは可もなく不可もなくって感じかな? でも「フィレンツェは花咲く木のように」は溌剌とした歌唱で好印象。

 そして、低音弦楽器の奏でる「O mio babbino caro」のテーマとともに、トーマス・アレンのジャンニ・スキッキ キタ━━━ヽ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )ノ━━━!!!!

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ピーター・グロソップのお葬式 -- 9月18日(木)だそうです [オペラの話題]


 YouTubeにピーター・グロソップのトリビュート動画がアップされました。

 “エリンギ”という愛称の生まれるキッカケとなった頭のでっかいルーナ伯爵、イタリア歌劇団来日時のリゴレット、《道化師》トニオのプロローグ、以前こちらの記事でネタにしました“仁王立ちエスカミーリョ”が観られます。

 さて、ピーター・グロソップのお葬式ですが、9月18日(木)にデヴォン州エクセターのSt.Peter's Chapel にて、11:30 am より執り行われます。

 教えてくださったのは、グロ様の長女のアンバーさん。Facebookのwallに同じ告知がありましたので、ご本人に間違いないと思います。

 私も最近まで気づかなかったのですが、実はアンバーさんは、少し以前からYouTubeのグロ様の動画にちょくちょくコメントを残し、ファンの方々と語ったり近況を伝えたりしていたんですね。近年のグロ様はアルツハイマーも患っていたそうですが、アンバーさんは妹さんと二人で出来る限り頻繁にグロ様のもとを訪れていたとのこと。

 4年前に出版された自伝では、離婚の際に二人の娘さんと離れ離れになったっきりで、「元妻のジョイスの存在がライフラインです」と書かれていたので、なんだかとてもお気の毒だったのですが、YouTubeでのアンバーさんの書き込みを見つけて、とても嬉しく思いました。

 グロ様の二人の娘さん――アンバーさんとロージーさん――は、年をとってから生まれたお子さんですので、まだまだとってもお若いのです(私よりもずっと年下でいらっしゃるんです)。お二人が大きくなる前にグロ様は引退してしまいましたし、お父様のオペラ歌手としての活躍ぶりをリアルタイムに知ることはなく成長されたんだと思います。

 アンバーさんのYouTubeでのコメントを読むと、お父様のことをまるでヒーローのように尊敬し、慕っている様子がうかがえて、読んでいるだけでとっても胸が熱くなりました。

 今回、アンバーさんに連絡をとって、お悔やみとファンとしての思いをお伝えしたところ、アンバーさんも喜んでくださいました。そして、他のファンの方々のメッセージとともに私のメッセージもお葬式の時に読み上げてくださるとのことです。

 ほんの1年前にCDを聴いて、思いを募らせていただけの私ですのに。お月さまよりも遠い存在だと思っていたグロ様と、まさかこんな形で繋がりが持てるとは思ってもみませんでした。ファンとしてこれ以上の栄誉はありません。神様とグロ様、アンバーさんに心から感謝です。

 ネットでアンバーさんが呼びかけていますので、お葬式にはファンの方々も集まることと思います。私もすっ飛んで行きたいくらいですが、残念ながら叶いませんので、次の渡英の際にでもお墓参りができればいいなと思っています。

ピーター・グロソップ (Peter Glossop) が亡くなりました/2008年9月7日 [オペラの話題]

gurosama.jpg 自分がファンをやっている歌手の訃報を、自分のファン・ブログに書かねばならぬことほど残念なことはありません。

 イギリス人の往年のヴェルディ・バリトン、“グロ様”こと、ピーター・グロソップが9月7日に亡くなりました。享年80歳。咽頭ガンだったそうです。

 病名を聞くと、同世代のヴェルディ・バリトン、エットーレ・バスティアニーニを思い出します。

 グロ様とバスティアニーニの間には直接の繋がりはありませんが、グロ様がスカラ座デビューを果たしたのと同じプロダクションで、かつてバスティアニーニもリゴレットを歌ったことがあったと、自伝で嬉しそうに語られていました。

 *2012,03,01追記  バスティアニーニは1922年生まれで、グロソップより6才年上。喉頭ガンと診断されたのは'62年頃のようで、グロソップがようやく世界に活動の場を広げ始めた時、バスティアニーニは次第に舞台での活動から退いていったわけですね。

 かつてバスティアニーニの命を奪った病名を知った時には、「なんという悲劇だろう」とショックを受けたものでした。まさかグロ様も同じ病魔に侵されていたとは思ってもみませんでした。(まぁグロ様が発病したのはオペラ界を退いたずっとずっと後なのですが)

 とても残念なことです。

 命日となった9月7日――時差がありますから、日本時間では9月8日だったかもしれませんが――アレンの《ジャンニ・スキッキ》のことで頭がいっぱいだったにもかかわらず、突然グロ様の自伝のことが思い出された瞬間がありました。

 会ったことも当然なければ舞台を観たことすらない相手なのに、ヘンですね。けれどもなぜかその時、「引退したずっと後になってから、極東の片隅でこんなにアナタの歌唱に魅了されているファンがいますよということを、グロ様に伝えてあげられたらなぁ……」と思ったものでした。

 こういうのを「虫の知らせ」と言うのでしょうか。まぁ、「たまたま」だとは思うのですが、時にスピリチュアルなものの見方も好む私。純粋なファン心が引き寄せたシンクロニシティであるとして、慰めを得ることにしましょう。

 Opera Chicさんの記事には、サー・ジェレイント・エヴァンスとの親交など、自伝には語られていなかったエピソードもあります。病気のことも(当然ながら)自伝ではわからなかったことです。

 最初の妻のジョイス・ブラックハムがグロ様の近所に移り住んだのは、グロ様の病気が明らかになった頃のようで、やはり彼女がグロ様のお世話をしていたようですね。

 オペラ界を引退後のグロ様の孤独な生活は、自伝を読んだだけでも胸がしめつけられるようでしたが、ジョイスの存在が本当に救いです。きっとジョイスに看取られて天に召されたのだと思います。自伝を著した頃には離れ離れになっていた二人の娘にも再会できたであろうことを祈ります。(←9/13追記。再会できていたようで、二人のお嬢さんは頻繁にグロ様のもとを訪れていたとか。本当によかったです)

 今夜の追悼BGM。何を聴こうかと迷ったのですが、初めてグロ様の声と出会った《ビリー・バッド》@ブリテン自作自演盤を選びました。

 この人の声に出会ったのはたった1年前なのですね――。

 伸びやかで明るく、力強い歌唱です。
 好きなバリトン歌手ならほかにも何人もいますけれども、私にとって「最もバリトンらしい」と感じられる理想の声はこの人のものだと思っています。

《ジャンニ・スキッキ》@L.A.Opera 初日 [アレンのジャンニ・スキッキ(08年9月L.A.)]

 ウッディ・アレン演出の《ジャンニ・スキッキ》@L.A.Opera. 初日が無事終了しました。

200809ジャンニ1.jpg 気になる舞台写真はコチラ。

 ベッドでジタバタしているのが、“じーちゃん”ことトーマス・アレン扮するジャンニ・スキッキおじさんです。おお、なんだかとっても楽しそうダ♪

 それにしても、室内のセットの猥雑なこと。よくよく見れば大きなお屋敷のようですが。

 天井には洗濯物が干してあるし、詳しい設定はわかりませんが、遺産目当ての親戚連中がみんなで住み着いて、我先にと遺言状を探しているかのようです。

 映画監督のウッディらしく、舞台が始まると同時にスクリーンにキャスト名のクレジットを映し出したりしたそうで、その瞬間から早くも観客を笑わせていたとか。

 ウッディが心配していたブーイングは起こらなかったとのこと。ヨカッタ、ヨカッタ(*´∨`)

 私もまだサササ~ッとネットサーフしただけですが、舞台はおおむね好評なようです。でもシャイなウッディ、せっかくの初日のカーテンコールにも姿を現さなかったそうです。ウッディを一目見たいと駆けつけたファンには残念だったと思います。

 さて、気になるトーマス・アレンですが……その前に……私のショッキングな話を聞いてちょうだい、皆サマ。

 私ったら私ったら、「ジャンニ・スキッキの生放送は無いのヨ」な~んて思い込んでいたんですけど、実はあったのよぉぉぉぉ・゚・(つД`)・゚・

 L.A.オペラのサイトにちゃんと告知されていたのに、全然気づいていなかったのー・゚・(つД`)・゚・ あれだけサイト内をさまよったのに。ああ悔やんでも悔やみきれないワ。

 オペラシェアとかにアップされていませんでしょうか。お詳しい方がいらっしゃったら情報をお寄せいただけると嬉しいです…orz

 んで、んで、気を取り直して、"オ~・ミオ・かーろ"なトーマス・アレンですが。
 前の記事のコメントでkeyakiさんも仰っていましたけど、遠目には見分けがつかないくらいの化けっぷりw もっと渋いおじーちゃんをイメージしていたのに、なかなかどーして、脂ギッシュなオッサンでイヤン♪ しかも、お若く見えるのよ~ぉ?

 コチラ↓↓(*´艸`*) プクク↓↓

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日本ブリテン協会の会員です [オペラの話題]

 多くの作品を聴き込んでいるわけではないのですが、ブリテンのオペラが大好きなので、昨年7月に「日本ブリテン協会」に入会しました。(ブログでもちょこっと報告しています

 会員になるには入会金+年会費を支払わなくてはなりません。

 でも、協会発足の目的が「ブリテン音楽の紹介、研究の充実、またそれらを通しての日英の文化交流への寄与、また平和主義者であったブリテンの意思を継ぎ国際平和に貢献する」ということだそうなので、そういうコトなら是非ということで、いそいそと申し込みをさせていただきました。

 会員の特典(?)として、自分の好きな作品番号を会員番号として選べるそうで、私はこれをけっこう楽しみにしていたのです。

 主催者は音楽ジャーナリストだそうで、忙しい合間をぬっての運営活動なんでしょう。レスポンスの遅さがかなり気になったものの、入会の手続きを全て済ませ、メールで私の好きなオペラの題名と作品番号を会員番号候補としてお伝えして、ワクワク(0゜・∀・)テカテカ と待ちました。

 しかし一向にお返事が来ないのです。いちどならず二度までも、「会員番号教えてくらさ~い」と問い合わせのメールを打ったのですが、オオ…ナシのツブテですか……(´・ω・`) そのうち第一回アレン追っかけ旅行に出かけちゃったので、そのまま忘れてしまいました。

 その後も何度か協会から連絡メールが来ましたが、内容は国内のブリテン関連のコンサート情報のみ。やがて連絡メールもぱったりと途絶えましたんで、「自然消滅しちゃったんかいのぅ」と思っていたんです。
 それならそれでいいけれど、私の会員番号はどうなったの? 第一希望の「ビリー・バッド」は既にどなたかが使っているんでしょうけど。他にも希望は出したんよ。会員番号が無いってことは、たぶん私の入会は受理されてないに違いない、こんな浅いファンは資格ナシ!!と、拒否されてしまったんかいなぁ……。

 まぁ、殆ど諦めていたんですが、数日前にまた連絡メールが来たわけです。ええ、ブリテン協会から。

 そこで恐る恐る問い合わせてみました。「一年前に入会をした筈の者ですが、私の会員番号は何番でしょうか」と。今度はソッコーでお返事が来ました。どうやら普通に忘れられていただけのようです。(でも2回も問い合わせをしたんだけどねー)

 というわけで、苦節1年、ようやく私の会員番号が決定しますた。

 《ルクレツィアの陵辱》:NO.37

therapeoflucretia.jpg 愛聴盤はコチラ⇒

 1946年、アムステルダムでのライブです。(めちゃくちゃ音が悪い)

 ボーナス・トラックに、ピーター・ピアースセオドア・アップマンによる《ビリー・バッド》が入っているので一石二鳥で買ったのですが、さすがに音が古いので、そのうちスタジオ録音の別盤を手に入れたいなと思っているところです。

 《ビリー・バッド》や《ピーター・グライムズ》のような、良い意味での大衆っぽさには欠けますが、こちらも美しいオペラです。

 出だしの「ジャーーーン!! ジャン!! ジャン!! ……」が、時代劇の「大岡越前」「水戸黄門」のテーマ曲を足して2で割った感じで、聴くたびにいつもウケています。

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